みちばた日誌

いまをぼちぼち生きる。

祝いの席で思うこと。

先日、高校時代からの友人の結婚式に行ってきました。15年近いつきあいになる友人で、卒業後もなにかと気にかけて地元に帰ってくるたびに連絡をくれる貴重な人です。そんな友人の結婚式で感じたことを綴っておこうと思います。

 

会場は神戸ポートアイランド。こちらも10年来のつきあいになる大学入学のときに買ったスーツに袖を通し、最低限の荷物をポケットに詰めて家を出ました。神戸に行くのにカバンを持たずに出るのは人生で初めてでした。新鮮な感覚でした。

 

無事会場入りができたのですが、通りかかるスタッフの皆さんから「本日はおめでとうございます」と声をかけられました。結婚式に不慣れな私はそれにどう返答していいものかわからず、どうも〜とか、ありがとうございますとか、しっくりくる返答を模索しながら応えていました。ただ、いまだに正解はわかっておりません。笑

 

しばらくして自分の知人もぞくぞくと到着し、そちらはそちらでなかなか会えないメンツということもあって世間話に花が咲きました。マッスルフォーの話とかしてた記憶があります。我々の界隈では令和においてもイロモネアは世間話の範疇だと解釈しております。

 

そうこうしてるうちに式がはじまり。チャペルで待機していると新郎である友人が入場してくるのですが、そのときに読まれたお母様からのメッセージがとてもよかったです。それは会場のあちこちから聞こえる誰かのすすり泣く声で多くの人の心を打ったことがわかりました。思えば、ここをきっかけに最後までずっと「あーいい結婚式だなぁ」と感じてた気がします。

 

さて主役であるところの新郎新婦のことも書かねばですね。新郎、私の友人は少なくとも知り合ってから一番の緊張をしてたと思います。まぁ当たり前っちゃ、当たり前の話ですが。笑

ただ普段の姿--飄々と、それでいて周囲への気遣いもバランスよく持ち合わせた本当にできた人間であるところの彼が--あそこまで硬い表情になってることが、結婚というものの重みを感じさせてくれたように思います。そうはいいつつ、彼の堂々たる立ち振舞を見てこれからの二人の生活を心配する人はいなかったんじゃないでしょうか。

…うーん、褒め過ぎか?笑 まぁ正直にそう感じたことだし致し方なし。今度会ったら褒め殺し税の徴収をしよう。

 

一方の新婦さんの話。いやむしろ、新郎よりも新婦さんのことを話しておきたい。笑

ありがたいことにお二人が籍を入れる前から時々一緒にご飯に行ってくれたりして、私は新婦さんとはすでに面識がありました。その彼女のなにがすごいって落ち着きようというか、普段と変わらない穏やかな表情。これが本当に印象的でした。

元々すごい美人さんですが、ドレス姿に目を奪われたのはきっと私だけではないと思います。だけど式のどの瞬間を切り取っても、表情の柔らかさというか、見る人を安心させるかわいらしさみたいなものが同時にそこにあって。そこに彼女の人間性みたいなものを感じられて、本当に素敵だったなぁと。

 

こんな二人の姿を目の前にしたら、もう「あ〜お似合いだなぁ…」としか思えないわけで。衆目の前で誓うまでもなく、二人はちゃんと幸せに過ごしていけるさ、と。そう掛け値なしに思わせてくれました。そういう二人の式に呼ばれたことを誇りに思ったのはきっと私だけではないと思います。

 

あ、そうだ。もう一人、ちゃんと書いておかないといけない人がいました。友人代表としてスピーチの場に立ったF氏です。

当日合流してからずーっとスピーチのことで頭悩ませてた彼ですがね、本当に良いスピーチしよるんですよ!笑

間のとり方といい、笑いの入れ方といい、話のテクニック面については正直勉強になったくらいです。責任感の強い人なので相当練習したことは想像に難くないし、こういう人前で話す機会も多いのだと思います。お世辞抜きに今まで経験した結婚式では一番聴き入ったスピーチでした。

 

でも一番よかったのは、技術的な部分というよりもむしろ気持ちの部分だったんじゃなかろうかと。こういうのはうまく言葉にできないのですが、等身そのままの親友としての話を、あれだけの人の前でできるのはやはり彼しかいないと思いました。出席者のみなさんに「どうだ、うちの大将はすげぇだろ!」って誇らしく感じたのはここだけの話。

…よし、こいつからも褒め殺し税取るか。笑

 

そうそう、出席者の方々についても触れないわけにはいかない。素敵なお二人の結婚式に来るのは、やっぱり素敵な人たちなんだと思いました。極度の人混み嫌いのこの私が居心地のいい空間だったと振り返るのですから、相当なものだと思うのです。新郎新婦ふたりに共通する美徳は天真爛漫さだと私は思っているのですが、そのルーツみたいなものを垣間見た気がします。

 

最後にうちのグループの面々の話。今回式に呼んでもらったこのグループは、元々高校の生徒会メンバーの集まりでした。私は当時生徒会でもなく、グループに加わったのは卒業してからしばらくしてからのこと。共通のしりあいが多かったこともあって年何回かの集まりに呼んでもらうようになったのですが、これもまた不思議なご縁といいますか。ここに合流していなかったら、この式にも来れてなかったかもしれないと思うと一層人生というのはわからんなぁと思うのです。ありがたや。

 

この結婚式にこの二人のために、この人たちと集まれたことは、自分にとって財産になったと思います。こんなにも素敵なふたりの人生のなかに、自分の存在を置いてくれているということ。それがすごく胸を熱くさせてくれるのです。

長々と書いてしまいましたが、お二人のこれからの幸せを(余計なお世話と思いつつも…笑)陰ながら願っています。本当に、本当によい式でした。

膨らんだお腹でパチパチになったスーツを着ながら、そんなことを思っておりましたとさ。笑

 

ではまた。