みちばた日誌

いまをぼちぼち生きる。

ひとり納泳会の話。

通っているプールの年内最終営業日だったので、泳ぎ納めに行ってきました。

 

なんとなくこういう区切りの時というのは普段とちょっとちがうことがしたくなるもので、5,000mチャレンジというのをやってみることに。読んで字のごとく、5,000mをノンストップで泳ぎきるというもの。余談ですが競泳をやってた人間は距離を示す時、kmではなくmで表記しがち。

 

とはいえそれだけの距離をきちんとカウントしながら泳ぐのかというと、そんなチマチマしたことはやってられません。…というか覚えられない。「桂ァ!いま何キロ!?」を脳内でやり続けるのは、体力的な疲労をはるかにしのぐしんどさがあります。

 

そんなわけで50mを平均何秒で泳げるかというところから逆算して、5,000mを泳ぐのに必要な時間を割り出すことにしました。我ながら頭がいい。

 

ということは…と計算しようと考え出したところで「50mを60秒のペースで泳ぎ続ければ、1時間40分で5,000m泳げるっぽい」という雑な計算で泳ぎ始めることに。実際は50mあたり50なん秒とかで泳ぐのですが、細かい計算があまりにもメンドクサかった。多少多めに泳いでもいいか、ということで端数を無視することしました。頭が悪い。

 

正直泳ぎ続けるだけなら、現役を離れた今でもおそらく3時間くらいは泳げると思います。ただ体力が底をつくよりも先に、一人でただただ延々と泳ぎ続ける虚無感にやられてしまいがち。

 

今回も1時間を越えたあたりで、学生時代に告白してフラれたこととかを思い出して、水中で「みゃーーーーー!!」みたいな声を吐きながら懸命に自我を保とうとしていました。余談ですが水は空気よりも音による振動を届けやすいので、ちょっとした声でもプールの端から端まで響きわたります。気をつけましょう。

 

たまに泳ぎながらプール内の時計をチラ見して、ペースが落ちてないか確認。ついでにいま何分くらい泳いだかもチェック。虚無感に襲われるとペースが一時的にガクンと下がるので、そのあとは多少頑張って遅れを取り戻します。

 

泳ぐ、泳ぐ、時計、泳ぐ、泳ぐ、みゃー!、時計、泳ぐ、泳ぐ、みゃー!、時計、……で、一時間40分。

 

無事ペースを守って泳ぎきりましたが、どうやらこのペースで泳ぐと「みゃー!」に呑まれるのでせいぜい2時間が限度だとわかりました。後半になるにつれて「みゃー!」率が大幅に上がります。よりペースを上げることで脳に思考する隙を与えないようにすることもできますが、そうすると今度は体力がもつかどうかがネックになります。非常に悩ましい。

 

そんなことを考えながら、やっぱり部活ってよかったんだなぁ…としみじみ。毎日死にそうになりながらもキツイメニューをこなせたのは、やっぱり一緒に泳ぐ仲間がいたからこそ。キツかったけど楽しかったし、雑念はなかった気がします。まぁくそしんどかったので戻りたいとも思いませんが。笑

 

大人になった今だからこそまた誰かと泳ぎたいなぁと思ったり、でもまぁひとりはひとりで気楽でいいかと思ったり。そんな2020年の泳ぎ納めでした。