みちばた日誌

いまをぼちぼち生きる。

新米を食べに小豆島へ行った話。

先月のことですが、地元から車で1時間ほどのところにある道の駅で「新米まつり」なるイベントがあるということで、友人を誘って行ってきました。広告チラシに書かれていた内容によると、イベント自体は朝10時からやっていて、どうやら新米で握ったおにぎりときのこ汁の販売があるらしい。『新米のおにぎり』なんと甘美な響き…。その響きに誘われるままに、朝一番で行ってきたのです…が。

 

道の駅に着いたときにはどうやらまだご飯もお汁もまだ出来上がっていない様子。スタッフのおにいさんにおにぎりはいつ出てくるのかを問うと、「もうすぐできると思います」とのことだったのでしばらく待ったのですが、待てど暮らせどお米が炊き上がる様子はなし。結局その日は後の予定のこともあり、新米おにぎりを諦めたのでした。

 

それからというもの、なにをするにも『新米のおにぎり』が頭の片隅にいて悶々とする日々。「新米が食べたい。できれば心地よい秋の日差しを浴びながら…。」そんな思いが募ったある日のこと。

 

そうだ、小豆島いこう。

天啓に導かれ、私はフェリー乗り場へ向かった。

 

f:id:mojamonja:20211104182624j:plainf:id:mojamonja:20211104182704j:plain

来ました。岡山県は日生港です。「ひなせ」って書いてあるので間違いなく日生。ここから小豆島に向かうフェリーが出ています。JR日生駅を降りたらすぐ目の前がフェリー乗り場という素晴らしいアクセスの良さ。輪行旅においてはものすごくありがたいポイントです。

 

f:id:mojamonja:20211104183425j:plain

駅の案内板にて出迎えてくれたのはモバマスの藤原肇ちゃん。夜桜小町の衣装が好きでした。でも今回の旅では備前はあくまでも経由地。備前観光はまた別の機会に。

 

f:id:mojamonja:20211104183717j:plain

いざ日生を出発!

愛車の折り畳み自転車は手荷物として持ち込めば自転車料金を払わずに済むので、大人1名の旅客料金で乗船できて地味に助かります。片道1050円。安い。ここから1時間ほど船のデッキでのんびり過ごします。同じく自転車旅をしているおじさんとおしゃべりしたり。ちなみにおじさんの自転車は電動アシスト付きのspecializedのロードバイク、それ私の自転車が5台は買える値段ですよね?とか考えてました。

 

f:id:mojamonja:20211104185138j:plain

上陸。写真は道の駅も併設の大阪城残石公園。ここから見る海が個人的には小豆島で一番のビューポイント。防砂林として植えられている松林が美しく、石垣に座って穏やかな瀬戸内海を眺めることができます。天気が良ければここでポケ~っとするのが恒例になっています。至福の時間。

 

f:id:mojamonja:20211104185848j:plain

しばらく自転車を漕いでいると、上り坂の脇にみかんの無人販売。水分を欲していたこともあり、迷わず1袋いただくことにしました。こういうところで買ったみかんは、甘いとか酸っぱいとか関係なくうまい。頼もしい旅のおとも。

 

f:id:mojamonja:20211104190324j:plain

坂道をひぃこらひぃこら漕ぎ進め、ついに目的のお店に到着です。『こまめ食堂』さん、手作りにこだわったランチで人気のお店です。お店の雰囲気も含めて大好き。

 

f:id:mojamonja:20211104190803j:plain

お店一番人気の『おにぎり定食』。でかい新米のおにぎりが2つに、メインにはツバスの甘辛ダレとエビと野菜たっぷりのかき揚げ。どれも小豆島や瀬戸内で採れた地元食材とのこと。全部おいしかったですが、なによりお米がすばらしかったです。甘みがあって香りもよし。日本人でよかった。瀬戸内にうまれてよかった。

 

f:id:mojamonja:20211104193509j:plain

古民家カフェのテラス席でいただきましたが、ここの雰囲気もなかなかのもの。机やイスはどこからか譲り受けたのであろう小学校のものだったり、手作り感のあるものだったり。そして眼前に広がるのは刈り終わって綺麗になった棚田の風景。なんだかノスタルジックな感じ、いいです。

 

f:id:mojamonja:20211104194706j:plain

お腹が満たされたのでちょっと観光。宝生院というお寺にシンパクという大きな樹があります。大きなものを見るとテンションが上がる男の子なので、この樹はすごくよかったです。樹を取り囲むように遊歩道が設置されているのですが、見る角度によって表情が全く違って見えるのがとてもいい。すげぇかっこいい。

f:id:mojamonja:20211104194438p:plain

この辺で汗を流したいじゃないですか。いいお湯があるんですよ、小豆島には。そのひとつがマルナカ新土庄店に併設の温泉『オリーブ温泉満天の湯』でございます。でかい露天風呂、そしてそこからは海と空がズバーン!疲れも吹き飛ぶ最高の温泉です。ここに来ることも小豆島を旅する大きな楽しみだったり。1時間弱、ふやけるまで浸かってきました。笑

(写真は公式サイトより引用)

 

f:id:mojamonja:20211104200058j:plain

そして気づけば帰りのフェリーですよ、奥さん。帰りは行きの航路とは別の姫路港に着くルートです。売店で買った饅頭と道中に買った最後のみかん、船のデッキでのんびりするのに最適なおやつです。デッキは風が強いのですが、探せば意外と風の当たらない席が見つかるもので。沈みゆく夕日を浴びながら、少し遅めのティータイムをとりました。疲労感もあってか、饅頭の甘みが身体に沁みこむようでした。みかんを最後に食べたのは完全に判断ミス。

 

f:id:mojamonja:20211104201239j:plain

船上から見える夕日。兵庫からでも日帰りの自転車旅ができる島、それが小豆島。思い立った勢いで行けちゃうところだということが今回わかってしまったので、また近いうちに遊びに行こうと思います。懐に余裕があれば一泊したいというのが本音ですけどね。笑