みちばた日誌

いまをぼちぼち生きる。

タレごはんの話。

祖母の家の庭木が伸び放題でえらいこっちゃだということで、庭師の仕事がまいこんできました。庭木の手入れをしたことは一度たりともありませんが、母からの熱いオファーを受けたので致し方ありません。きっと私の中にあふれ出る庭師の才能を感じとったゆえの判断だと思います。あるいは「家でゴロゴロしているこんなボンクラでも、木の枝くらいは切れるだろう」という判断かもしれません。真実は母のみぞ知るところではありますが、なぜだか目から熱いものがこみ上げますね。

 

そんなわけで祖母宅へ連行。おとな二人で3時間ほど作業して、庭はとりあえず綺麗になったように思います。最低限の母の期待には応えられたようで、昼食を外で食べようという話になりました。そして母が情報誌や仕事仲間さんから仕入れた「うまい店ネットワーク」を駆使し、地鶏料理がウリの古民家カフェに行くことに。さすがだぜ、かあちゃん

 

お店の名前は「勢賀の郷(せかのさと)」いただいたのが「播州百日鶏 炭火焼きとり重」でした。ごはんのうえにごろごろと乗っかった焼き鳥、さらにその上からかけられたかば焼きのタレのような甘いタレが、肉とごはんに絡んで最高においしゅうございました。自家製の漬物(たぶんだいこんの壺漬?)も味よし歯ごたえ良しで米が止まらないし、手元で自由にかけられるタレはやっぱり最高で。とにかくタレが最高なのでした。

 

誤解を恐れずにいうならば、この店のタレがあればそれだけでごはんが食べられてしまうのです。主役たる鶏肉ももちろんおいしかったのですが、あいにく食べる方の舌がおこちゃまだったので、意識の7,8割をとり重のタレにもっていかれてしまったのでした。

 

思えばうな重にしても、あなご飯にしても、いつも私を魅了してやまなかったのはメインの魚たちよりもあの甘辛いタレだったように思います。あのタレを食べたいから土用の丑の日を心待ちにしたし、「土用の丑の日?今日はカレーやで」という悪意なき母の言葉に何度傷つけられたことでしょう。あの甘いタレはほかの料理ではあんまりお目にかかれないこともあって、私の中でうなぎやあなごの料理というのは特別な立ち位置にあるのです。

 

そんなタレがかけ放題・・・しかもうなぎやあなご以外で食べられるという新たな出会いに、私の胸はいやがうえにも高鳴るのでした。これがタレのかけ過ぎによる血圧の上昇によるものでないことを祈るばかりです。

 

タレタレと書き連ねてしまいましたが、お肉の旨さがあって完成された料理であったということはいうまでもありません。お肉自体の味付けはわりと淡白で、地鶏本来の味を楽しんでもらいたいというお店の方の想いが伝わってくるようでした。その味付けがあるからこそ自分好みのタレの量で味変ができるというのが活きるのだと思います。

 

またいきたいお店、ごちそうさまでした。

・・・欲をいえばごはんの大盛があったら嬉しかったなぁ。笑

 

 

※記事作成に当たり、

兵庫県はりまエリアの”楽しい”をチョイスする地域情報サイト TANOSU〔タノス〕さんの記事を参考にさせていただきました。お店の情報やメニューの写真なども掲載されていますので、以下リンク先をぜひご覧ください。

https://tanosu.com/gourmet/36043/